神楽舞の会―神楽舞と経絡体操―③:もみぢ&さくら
さくら 神楽舞の会では、舞の練習前に必ず経絡体操を行っていますね。もみぢさんは経絡体操の講師もされており、毎回約40分、丁寧に指導してくださいます。 体をほぐし、心を整えることで舞の質が向上すると感じていますが、やはり経絡体操は舞にとって欠かせないものでしょうか? もみぢ はい、舞を美しく、神様に喜んでいただけるように舞うためには、姿勢を正し、体全体に滞りなく気が巡っていることが重要です。経絡体操はその気の流れを整え、心身の調和を促します。経絡体操は、IARP(国際宗教・超心理学会)の本山博初代会長が考案された体操です。中国医学とヨガを融合させたもので、東洋医学の「経絡」の概念に基づき、気の流れを整え、体と心を健やかに保ちます。例えば、体操をせずに舞の振りだけ覚えたとしても、それは表面的な習得にすぎません。気の巡りが滞ったままでは、動きが固く、美しい舞にはなりません。本山博初代会長は、「下実上平(かじつじょうへい)」ということを大切にしていました。これは、丹田を充実させ、呼吸を深く整え、上半身は力みなく軽やかにするということをさします。こうした姿勢こそ、神様が喜ばれる姿であり、舞の本質にも通じます。そのため、神様に捧げる舞の第一段階として、私は経絡体操を行うことを勧めています。急がば回れ——体を整えることが、美しい舞への最良の早道なのです。